味噌は熟成がミソ

15年程前のこと、北海道の旭川に出かけた時のお話。北海道へはそれが三度目でしたが、いずれも真冬の訪問。完全防寒のいでたちでしたが帰りの機内ではむしろ暑いくらいの陽気に恵まれました。訪問で一番楽しみにしていたのは「ゆきわ味噌」。これを手に入れたくて、現地の知人にお世話していただきながらようやく見つけてきました。もともとはTV番組で知ったこのお味噌、婦人会のおばあちゃん有志が集まって、無農薬の天然大豆を直径1メートル程もある大きな釜で煮込んで作る完全手作りの本間物(それもなんとレンガ造りのかまどに薪!)。通常大手メーカーが半年いやせいぜい一年寝かせるところを、木製樽で二年間熟成させたと言われるだけあって香りも味も濃厚。工場を訪れたときには三人のおばあちゃん(と言うにはお若かったですが…)が大豆を煮込む湯煙の中で、暖かく迎え入れてくださいました。おみやげに買ったお味噌で当時、豊かなアサゲを楽しめたのを今でも思い出します。今ではお味噌作りも毎年自家製になりましたが、2年物、3年物の熟成した味噌の美味しさは格別です。1月くらいにカフェでも企画してみようかな?